その夢は一応実現されたと言っていいでしょう。日本は先進国の仲間入りをし、生活は豊かになりました。歴史的に見ると「近代化を成し遂げた」わけです。「国を豊かにする」「先進国の仲間入りをする」といったハッキリした目標がある時は国も国民もそれに向かって突き進むことができるけれど、一旦目標を達成してしまうと、その後どうすればいいのか分からなくなってしまいます。
「国を豊かにする」という目標を達成した後、次は何を目標にすればいいのか?。環境保護か?、平等な社会を作ることか?。ハッキリ言って国が何かの目標を定めることは、もう不可能になってしまったのではないでしょうか。
国が目標を見失ったあとは個人が自分の目標を立てて日々生きるしかありません。個人の目標だから個人によってバラバラです。ある人は会社で出世することが目標だったり、ある人はボランティアで地域に貢献することだったり、またある人はいろんな人と恋に落ちて楽しく過ごすのが目標かも知れません。
こんな状態だと国全体が元気になったりすることはないでしょうね。近代化の後の成熟社会とはそういうものです。たとえ国が新たな国家目標を掲げてみたところで国民全体が賛同するなんて事は考えられません。
何だか冷めてるみたいで元気がないみたいだけど、いいんじゃないですか。国全体が豊かさを求めて頑張ってる時期って、そりゃ活気があるかも知れないけど、その裏で公害が発生したってほったらかしだし、国民の健康が損なわれたって経済優先で何の手当もされなかったり。安い賃金でこき使われ、休みも取れず、ひたすら国や会社のために働かされたりと、国家目標の前には個人の人権なんてないがしろにされるような社会よりよっぽどマシじゃないですか?。
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